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原因不明の崩壊神話

04.逆転の転換・不等式


 タウは基本的に暇だ。することがない。働けばもっと良い暮らしができるかもしれないけど、働かない。働くことは自らの時間と貨幣の交換だということを知っているからだ。それが非等価交換ということも。
 とはいっても何もしないまま死ぬのを待つだけではおもしろくないということも知ってる。だから、タウは板挟みだ。何かをすれば必要十分が崩壊するし、何もしなければただのジリ貧。ちょっとでも必要十分を傷つけたりしたならその傷はすぐにその身を腐敗させる。つまり、一度失敗すれば死へと猛突進。
 タウは考えてみる。ひたすら考えてみる。どっちがいい、どうすればいい。どっちでもいい。そんな思考をしながら街に交換を目的として行くと、やはり知り合いは鋭い。鋭くなくても気付くものは気付くけれども。

 「君の言う必要十分というのはつまり<消費量×残り時間=現在資産>が成り立っているってことだよね」
アミクは話す。そしてタウは悟った。

 そうか、残り時間を削ってしまえば、いいんだ。

 そう悟ったのだ。



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